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子どもが読書好きになる方法7選【年齢別の具体的アプローチを解説】

読書のすゝめ
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「うちの子、全然本を読まないんだけど、どうすればいいんだろう……」

お子さんの読書離れに悩んでいませんか?ゲームやYouTubeばかりで、せっかく買った本は本棚に並んだまま。「読みなさい」と言えば言うほど嫌がられる――そんな経験をお持ちの方は、決して少なくありません。

実は、子どもが読書を好きになるかどうかは、生まれ持った性格よりも「環境」と「きっかけ」で大きく変わることが、近年の調査研究で明らかになっています。この記事では、最新の統計データと具体的な実践方法をもとに、お子さんが自然と本を手に取るようになる方法を年齢別にわかりやすく解説します。

子どもの読書離れの現状|データで見る「本を読まない子ども」の実態

まず、子どもの読書をめぐる現状を正確に把握しておきましょう。「最近の子どもは本を読まない」とよく言われますが、実際のデータを見ると、少し違った風景が見えてきます。

最新の学校読書調査が示す読書量

出典:全国学校図書館協議会 - 「学校読書調査」の結果

全国学校図書館協議会が実施した「第70回学校読書調査」(2025年)によると、5月の1か月間に読んだ本の平均冊数は、小学生が12.1冊、中学生が3.9冊、高校生が1.4冊でした。小学生はかなりの冊数を読んでいる一方、学年が上がるにつれて急激に減少していることがわかります。

さらに注目すべきは、1か月間に本を1冊も読まなかった「不読者」の割合です。小学生は9.6%とまだ少数ですが、中学生では24.2%、高校生になると55.7%にまで跳ね上がります。つまり、高校生の2人に1人以上が「1か月に1冊も本を読んでいない」のが現実です。

関連記事:子どもの読書離れは本当?データで見る実態と家庭でできる対策10選

読書習慣がもたらす具体的なメリット

一方で、読書をしている子どもにはポジティブな傾向が見られます。ベネッセ教育総合研究所が小学1年生から高校3年生まで7年間にわたって追跡した大規模調査(2015〜2022年)では、次のような結果が報告されています。

読書習慣がある子どもに見られる傾向

  • 1日1時間以上読書する「多読層」は、理解力・思考力・表現力の自己評価が高い
  • 1日5〜30分でも読書する「中間層」は、不読層に比べてニュースへの関心が高く、自分に自信がある
  • 多読層・中間層は、将来の目標が明確である傾向がある

つまり、読書は学力だけでなく、子どもの自己肯定感や社会への関心を育てる効果もあるのです。「読書が大事」と漠然と感じている保護者の方は多いと思いますが、データで裏付けられていると知ると、取り組む意欲もわいてくるのではないでしょうか。

子どもが読書嫌いになる3つの原因|やってはいけないNG行動

読書好きにする方法を考える前に、なぜ子どもが本を嫌いになるのかを理解しておくことが大切です。実は、保護者の善意の行動が逆効果になっているケースも少なくありません。

原因①「読みなさい」という強制

最も多い失敗パターンが、読書を「義務」にしてしまうことです。「毎日30分は本を読みなさい」「ゲームの前にまず読書」といったルールは、一見正しいように思えます。しかし、子どもにとって読書が「やらなければいけないこと」になった瞬間、楽しみではなく苦痛に変わります。

宿題や習い事と同じカテゴリに入ってしまうと、本を開くこと自体にストレスを感じるようになります。大人でも「毎日2時間映画を観なさい」と強制されたら観たくなくなるのと同じです。

原因② 子どもの興味を無視した本選び

「名作だから」「教育に良いから」という理由で、大人が一方的に本を選んでいないでしょうか。文部科学省の調査では、子どもが本を読まない理由として「どの本がおもしろいのかわからない」が上位に挙がっています。

逆に、本を読む理由の第1位は全年代共通で「好きな作家やジャンルがあるから」です。子どもが本を好きになる入口は、大人が思う「良い本」ではなく、子ども自身が「おもしろそう」と感じる本なのです。

原因③ 読書のハードルが高すぎる環境

家に本がほとんどない、本棚が子どもの手の届かない場所にある、図書館に行く習慣がない――こうした環境では、子どもが自発的に本を手に取ることは難しくなります。

ベネッセの追跡調査では、蔵書数が多い家庭の子どもほど読書時間が長いという結果が出ています。これは「お金をかけてたくさん本を買え」という意味ではありません。本が身近にある環境、つまり「本に手が届く距離」をつくることが重要なのです。

こんな言葉に要注意
「マンガは読書じゃないでしょ」「もっと難しい本を読みなさい」「それ、もう読んだでしょ?新しいのにしなさい」――こうした何気ない一言が、子どもの読書意欲を一気に萎えさせます。お子さんが何かを読んでいるなら、まずはそのこと自体を認めてあげましょう。

子どもが読書好きになる方法7選|今日から実践できる具体策

ここからは、子どもが自然と本を好きになるための具体的な方法を7つ紹介します。すべてを一度にやる必要はありません。お子さんの年齢や性格に合わせて、できそうなものから試してみてください。

方法① 親が読書する姿を見せる

子どもは、親の言葉よりも行動から学びます。「本を読みなさい」と言っている親がスマホばかり見ていたら、子どもが読書に価値を感じるはずがありません。

特別なことをする必要はなく、リビングで10分でも本や雑誌を読む姿を見せるだけで十分です。親が楽しそうに本を読んでいると、子どもは「本って楽しいものなんだ」と自然に感じ取ります。読んだ本の感想を食卓で話すのも効果的です。

方法②「選ぶ自由」を子どもに渡す

書店や図書館に一緒に行き、子ども自身に本を選ばせましょう。マンガでも、図鑑でも、雑誌でも構いません。大人の基準で「これはダメ」と否定しないことが大切です。

全国学校図書館協議会の調査でも、小学生が本を読むきっかけの上位に「書店や図書館でぐうぜん見つけたから」が入っています。偶然の出会いを生むためには、本がたくさんある場所に定期的に足を運ぶことが一番の近道です。

方法③ 読み聞かせを「卒業」しない

読み聞かせは幼児だけのものと思っていませんか?実は、小学校低学年〜中学年でも読み聞かせは非常に効果的です。ベネッセの7年間追跡調査では、入学前に週4日以上読み聞かせを受けた子どもは、週1日未満の子どもに比べて、その後の読書時間が1.5〜2倍長くなるというデータが出ています。

小学生でも、少し難しい本を親が読み聞かせることで、子どもの理解力を超えた物語の世界に触れることができます。「自分で読むのは大変だけど、読んでもらえるなら楽しい」という体験が、やがて「自分でも読みたい」というモチベーションにつながるのです。

方法④ 本のある環境をデザインする

読書習慣のある子どもの家には、共通する環境的な特徴があります。

本が身近にある家庭の工夫

  • リビングや子ども部屋に、子どもの目線の高さの本棚を置く
  • 表紙が見えるように本を並べる(背表紙だけでは子どもは興味を持ちにくい)
  • トイレや寝室など、ちょっとした隙間時間に手に取れる場所にも本を置く
  • 図書館で定期的にまとめて借りて、入れ替える

ポイントは、子どもが「わざわざ読もう」と思わなくても、ふと目に入る場所に本がある状態をつくることです。テレビのリモコンの横に本が1冊あるだけで、手に取る確率は格段に上がります。

方法⑤「読書=1冊読み切る」をやめる

多くの大人は「読書=1冊を最初から最後まで読むこと」と考えがちです。しかし、この思い込みが子どもにプレッシャーを与えていることがあります。

途中でやめてもいい。何冊も同時に読んでいい。面白いところだけ拾い読みしてもいい。こうした柔軟なスタンスを子どもに伝えることで、読書のハードルはぐっと下がります。

大人でもビジネス書を全ページ読む人は少数派です。大切なのは「読み切ること」ではなく「本に触れる時間を楽しむこと」だと、親自身がまず理解しておきましょう。

方法⑥ 好きなコンテンツから本への橋渡しをする

お子さんが夢中になっているものはありますか?ゲーム、アニメ、スポーツ、恐竜、宇宙――何でも構いません。好きなことに関連する本を入口にするのは、非常に有効な方法です。

文部科学省の調査では、中学生が本を読むきっかけとして「マンガや映画、テレビドラマで原作に興味をもったから」が上位に入っています。アニメの原作小説、ゲームの攻略本、好きなスポーツ選手の自伝など、子どもの「好き」を読書につなげるルートは必ずあります。

方法⑦ 読んだ感想を「テスト」しない

本を読んだ後に「どんな話だった?」「何を学んだ?」と聞きたくなる気持ちはわかります。しかし、これは子どもにとっては「テスト」と同じです。

感想を求めるなら、「お母さん(お父さん)にも教えて」「どこが一番面白かった?」という軽い聞き方にしましょう。あるいは、親がまず「お母さんはこの本のここが好きだったな」と自分の感想を先に伝えると、子どもも自然と話してくれるようになります。

【年齢別】読書好きになるアプローチ一覧

子どもの読書への関わり方は、発達段階によって変わります。年齢別のポイントを表にまとめましたので、お子さんの年齢に合ったアプローチを確認してください。

年齢・学年

読書の特徴

保護者のアプローチ

おすすめの本のタイプ

0〜3歳

絵や色に反応する段階。文字の理解はまだ先

毎日の読み聞かせを習慣化する。同じ本を何度も読んでOK

ボードブック、しかけ絵本、リズムのある絵本

4〜6歳(年中〜年長)

物語の流れを理解し始める。文字に興味を持つ子も

子どもの「もう1回読んで」に応える。文字を指でなぞりながら読む

ストーリーのある絵本、シリーズもの

小学校低学年(1〜2年)

ひとりで読み始めるが、まだたどたどしい

読み聞かせを継続しつつ、ひとり読みも見守る。無理に難しい本へ進めない

絵が多い児童書、やさしい読み物、図鑑

小学校中学年(3〜4年)

読書習慣がつき始める時期。語彙が増え、推測しながら読める

図書館通いを習慣にする。好きなジャンルを見つけるサポートをする

冒険もの、ファンタジー、伝記、学習マンガ

小学校高学年(5〜6年)

多読になるか、読書離れが始まるかの分岐点

子どもの選択を尊重する。本の話題を家庭の会話に取り入れる

シリーズ小説、ノンフィクション、ライトノベル

中学生

部活や勉強で忙しくなり、読書時間が減少

短時間でも読書の時間を確保できるよう配慮。映像作品の原作など、きっかけを提供

映画やアニメの原作、短編集、新書

特に重要なのが小学校中学年〜高学年の時期です。この時期に読書の楽しさを経験した子どもは、中学生以降も読書を続ける確率が高いことが、追跡調査から明らかになっています。逆に言えば、この時期に読書から離れてしまうと、取り戻すのが難しくなります。

読書好きな子を育てる「家庭の3つの習慣」

一時的なテクニックよりも、日常の中に自然と読書が組み込まれた家庭の習慣づくりの方がはるかに効果があります。無理なく続けられる3つの習慣を紹介します。

習慣① 週末の図書館ルーティン

週に1回、できれば決まった曜日に家族で図書館に行く習慣をつくりましょう。子どもには「好きな本を5冊選んでいいよ」と伝え、選ぶ時間をたっぷり与えます。

図書館なら費用はかかりませんし、気に入らなかった本は返せばいいので、試し読みの感覚で気軽に借りられます。毎週入れ替わる本が家にあることで、新しい本との出会いの機会が自然と増えていきます。

習慣② 寝る前の15分読書タイム

テレビやスマホの画面は脳を興奮させますが、読書は逆にリラックス効果があります。就寝前の15分を「読書タイム」として家族の習慣にすると、睡眠の質も向上し一石二鳥です。

この時間は、小さなお子さんなら読み聞かせ、小学生以上ならそれぞれが好きな本を静かに読む時間にします。親も一緒に本を読むことがポイントです。「読書の時間だよ」と言って親がスマホを見ていては意味がありません。

習慣③ 本の話をする食卓

食事の時間に「最近読んだ本で面白かったものある?」と話題にしてみましょう。家族で本の感想を共有する文化がある家庭では、子どもは読書を「特別なこと」ではなく「日常の一部」として捉えるようになります。

このとき大切なのは、内容の正確さや理解度を問わないことです。「こんなキャラクターが出てきてね」「ここが怖かった」――子どもが自分の言葉で話してくれること自体に価値があります。

デジタル時代の読書|電子書籍やオーディオブックは活用すべき?

YouTubeやゲームに慣れた子どもたちにとって、紙の本だけにこだわる必要はあるのでしょうか。デジタル時代ならではの読書のあり方について整理します。

電子書籍は読書の入口になる

文部科学省の調査(令和6年度)でも、子どもの電子書籍利用は徐々に広がりつつあります。タブレットやスマートフォンで本が読めるなら、それも立派な読書です。

特に、紙の本に抵抗がある子どもには、電子書籍が良い入口になることがあります。文字サイズを変えられる、暗い場所でも読める、重い本を持ち歩かなくていいといったメリットは、読書のハードルを下げてくれます。

オーディオブックの可能性

「読む」ことが苦手な子どもには、「聴く読書」も選択肢の一つです。オーディオブックは、通学中や習い事の移動時間にも使えるため、忙しい中高生にも取り入れやすい方法です。

耳から物語に触れることで、「この本、面白いかも。自分で読んでみようかな」と思えるきっかけにもなります。大切なのは「活字を目で追うこと」ではなく「物語や知識に触れる体験」そのものです。

関連記事:「聴く読書(オーディオブック)」は邪道か?活字中毒者が試してみた正直な感想

ただし、紙の本にも強みがある

国立青少年教育振興機構の調査研究では、読書のツールに関係なく読書している人は意識・非認知能力が高い傾向がある一方で、紙の本で読書している人の非認知能力が最も高いという結果が出ています。

どちらが正解というわけではなく、紙でもデジタルでも、子どもが「読みたい」と思える方法を優先するのがベストです。まずは読書の楽しさを知ること。そこから先は、子ども自身がメディアを選んでいけばよいのです。

よくある質問(FAQ)

Q1. マンガばかり読んでいますが、読書と言えるのでしょうか?

マンガも立派な読書の一形態です。マンガを通じて語彙が増え、物語を楽しむ力が育ちます。大切なのは「マンガはダメ」と否定しないこと。マンガを入口にして、同じテーマやジャンルの小説や図鑑へ自然に広げていく方法が効果的です。マンガから原作小説に進むケースは、中学生の読書きっかけとしても調査で上位に入っています。

Q2. 読み聞かせは何歳まで続けるべきですか?

明確な「卒業年齢」はありません。お子さんが聞きたがる限り続けて大丈夫です。小学校3〜4年生でも、自分では読めない少し難しい本を読み聞かせてもらうことで、読書の世界が広がります。ベネッセの追跡調査でも、入学前の読み聞かせ頻度がその後の読書量に長期的な影響を与えることが確認されています。

Q3. 忙しくて読書の時間が取れません。どうすればいいですか?

「読書の時間」を新たにつくろうとするのではなく、既存の生活リズムに組み込むのがコツです。たとえば、寝る前の15分、電車やバスの移動時間、病院の待ち時間など、隙間時間を活用しましょう。1日3分でも構いません。短い時間でも継続することで、読書は自然と習慣になっていきます。

Q4. 子どもが同じ本ばかり何度も読みたがります。大丈夫ですか?

まったく問題ありません。子どもが繰り返し同じ本を読むのは、その本から安心感や深い満足を得ている証拠です。繰り返し読むことで語彙や表現が定着し、読解力の土台にもなります。「またその本?新しいの読みなさい」と言わず、好きなだけ読ませてあげてください。新しい本への興味は、満足したときに自然と生まれます。

Q5. 学校の推薦図書に興味を示しません。無理に読ませるべきですか?

無理に読ませる必要はありません。推薦図書は多くの子どもに合うように選ばれていますが、すべての子どもに響くとは限りません。まずはお子さんが自分で「読みたい」と思う本を優先してください。読書の楽しさを知った子どもは、いずれ自分の世界を広げて、さまざまなジャンルの本にも手を伸ばすようになります。

まとめ:子どもが読書好きになるために大切なこと

この記事でお伝えしたポイントを整理します。

記事のポイントまとめ

  • 子どもの読書習慣は「環境」と「きっかけ」で大きく変わる
  • 読書の「強制」は逆効果。子ども自身に選ぶ自由を渡すことが第一歩
  • 読み聞かせの効果は長期にわたる。幼児期だけで終わらせず、小学生以降も継続を
  • 本が身近にある環境づくりが、子どもの自発的な読書につながる
  • 「1冊読み切る」にこだわらず、読書のハードルを下げる
  • 親自身が読書を楽しむ姿を見せることが、何よりの教育になる
  • マンガ・電子書籍・オーディオブックも読書の入口として積極的に活用する
  • 小学校中学年〜高学年が、読書習慣の定着における最重要時期

子どもを読書好きにする方法に、魔法のような即効性のある手段はありません。しかし、今日からできる小さな一歩の積み重ねが、お子さんの「本が好き」という気持ちを確実に育てていきます。

まずは今週末、お子さんと一緒に図書館や書店に足を運んでみてはいかがでしょうか。お子さんが自分で選んだ1冊が、読書好きへの第一歩になるかもしれません。

この記事を書いた人
森元仁隆
森元仁隆

元新聞記者。現場で培った取材力と表現力を基に、読者に価値ある実践的な知見を提供します。